昨日まで、長野の実家に帰省していたのですが。
そこで見つけたのが、このビラ。
いま、千曲市八幡地籍で浮上している「競輪の場外車券売り場」構想。
私自身はこれについて、これに見合う合理的且つ具体的な対案が現時点では見つからないこと、同じ賭博なのにパチンコがOKで「車券売り場」はダメというのはどこか矛盾しているように感じ、現段階では反対することはできないと私の中ではそうです…
ただ、車券売り場の設置を認可したとして、それがどれほど長続きするか…今後100年、150年を見据え、そこまで
長続きするというのであるならば積極的に認可してもいいのでは…と思います。
しかし、シェアオフィス化と比較して、長続きがあまり見込めないのであるならば、再検討してもいいと思います。
それには、コンサルタント等を活用し、他の地域のケースと比較検討してみる必要があると思います。
また、場外車券売り場ができた場合、一般論として千曲市には莫大な税収が見込めるとのことです。
確かに
莫大な税収を得られるということは非常に嬉しい事ですが、
そこに落とし穴がないか私は一抹の不安を感じるものです。
新潟市では、2007年、周辺13市町村との合併で新設政令指定都市に移行しました。政令市になると、一般の市に比べて税制面等で様々な優遇があると言われているのだそうです。
ところが、政令市移行から10年たったいま、2007年当初400億円近くあった基金残高が、10分の1の30億円弱にまで激減し、枯渇しつつあるのだそうです。この10年の間、市内にある8つの行政区全てに大型ホールなどを「いけいけどんどん!」的に次々と建てていったのだそうです。その結果として、この危機的な財政になってしまった…どうもこれが経緯のようです。しかもいま新潟市にある全ての公共施設のメンテナンス費用は今後50年の間で1兆円を軽く越えるという試算もあるようです。人口減少時代であることを考慮すると、単純計算で毎年200億円の維持費というのは、重くのしかかる不安材料である事は確かです。
私も、大学に入ったばかりの頃、それなりに来る仕送りの金額を見て、まだ大丈夫だろうと思っていたら、1ヶ月後思っていた以上にお金を使ってしまい苦労したことが結構ありました。
誰もがそうですが、大量のお金を目の前にしたとき金銭感覚が鈍ると僕はそう感じます。だからこそ
計画的な運用が求められるのではないでしょうか。
それから、計画されている旧ジノスの建物は比較的大規模なので、これを活用して、バイオやIoT、ベンチャー企業の育成の拠点、シェアオフィス化として活用する方法もあると思うのだけどなあと感じるんですよね…
現に、新潟の南魚沼では、シェアオフィスを造って、英語や数学に強い民族とされているインド等から優秀な人材を募り、ベンチャーを…というのが実証実験の段階ではありますが運用されているようです。
では、千曲市にそのような施設があるかと言われたら、無いのが現実なんですね。このままでは千曲市をはじめ、長野(都市)圏がITやベンチャーから取り残されるのではないか、地域間競争の負け組になるのではないか…と非常に心配です。
私は、長野圏がシリコンヴァレーや深セン市のような急成長を続ける街になって欲しいと思います。
また、稲荷山地区のダイナムもそうですが、なんであんな所にパチンコ屋を建てたのだろうと。建設中の国道18号線上田-篠ノ井バイパスの沿線といういわば一等地ともいえるような場所であるということを考慮したら、ツルヤ(スーパー)を核とし、道の駅やシェアオフィス、保育所を併設した地域密着型の複合型商業施設として整備すべきだったと思います。
ニューアサヒ、P-トップ、ユーパーク、パーラーバビデ、ダイナム…
6万人弱の人口、市域の面積も決して広くない千曲市にパチンコ店が5件もあるのはかなり多すぎるように感じます。
それに、毎年のように、特に夏場に親が小さい子どもを車の中に残してパチンコをやっていたらその間に、子どもがぐったりして亡くなるという悲惨な事件も起きていることを考えれば、パチンコ屋ではなく、シェアオフィスや保育所、道の駅などを併設した複合型の商業施設として整備すれば、小さい子どもから高齢者まで不特定多数の利用が期待でき、経済効果も非常に大きいと感じるのですが…